祭人魂 毎週土曜 11:25~放送

伝統ある祭に情熱を燃やす「祭人」に焦点を当て、地元に息づく祭の魅力を浮き彫りにする。祭人魂─古から伝わる「祭」。その土地の「人々」の息吹が感じられ、「魂」が脈々と受け継がれていく

次回放送

#332

2021.2.27放送

愛知・東栄町 古戸御神楽祭 後編

福島智之(東海テレビアナウンサー)

愛知県東栄町で毎年12月に行われるのが
古戸御神楽祭(ふっとみかぐらまつり)。
古戸(ふっと)地区には、今でも昔でいう
「元服」のような儀式が残っている。
数え2歳を迎えると、無事な成長を祈り願を掛け、
数え15歳を迎えた時、立派に「成人」できたことに感謝するのがこの祭り。
東栄町を中心に、奥三河各地で無病息災を願い、一晩中舞い続ける花祭。
約1100年前、その所作を真似たのが始まりと言われている。
古戸は花祭発祥の地とも言われており、
花祭の踊りが踊れて一人前と認められる。
節目を迎えようとしているのは、中学2年生の伊藤遼稀君。
神を招き入れる拝殿を厳粛な空気が包み込む。
厳かな祭りは世代を超え、今日まで受け継がれてきた。
神を呼ぶ詞(ことば)が歌われ、
世話役の一人が、式三番(しきさんば)という花祭の舞で神を呼び寄せる。
粛々と神事が受け継がれてきた山間の町に響く花祭の笛や太鼓の音色。
福島智之アナウンサーが、
大人になるための儀式に挑む少年を見守った。