次回放送
#321
2020.11.28放送
愛知・武豊町 長尾地区祭礼 三番叟 前編
江戸時代から醸造業で栄えてきた知多半島周辺では、
その経済力を活かし、全国でも珍しい山車文化が形成されてきた。
愛知県武豊町で春に行われる「長尾地区祭礼」。
6輌の山車が神社に集結し、からくり人形を奉納する。
そこで披露されるのが、幼い男の子が神前で舞う「三番叟(さんばそう)」。
能を起源とした日本の伝統芸能の一つで、
五穀豊穣、天下泰平を祈る舞いとして庶民に親しまれてきた。
武豊町で三番叟が始まったのは昭和6年。
それ以来、毎年、この町で生まれた新一年生の男の子がその大役を担う。
歴代の子ども達の写真が見守る中、今年も稽古は行われていた。
しかし、コロナの影響で祭りは中止に。
稽古を重ねてきた三番叟を披露する場を
何とか作ってあげたいと町の人たちで話し合い、
秋、特別に神社で奉納できることに。
その地区に生まれた男の子がその年だけに経験できる三番叟。
祭りが子どもの成長を支えてきた。
落語家の柳家花緑さんが町を訪ね、三番叟の魅力、歴史を探る。