次回放送
#314
2020.10.3放送
三重・伊勢市 かんこ踊り 後編
風流(ふりゅう)踊りの1つで三重県各地で行われている「かんこ踊り」。
伊勢市円座町では350年以上続く盆行事となっている。
盆供養の念仏踊りで、「シャグマ」と呼ばれる被り物を頭に載せ、
黒と白の縞模様の衣装にわらの腰みのを着け、
胸に吊るした羯鼓(かっこ)と呼ばれる鼓を打鳴らしながら舞う。
貧しかった里を豊かにした田畑を潤す水路。そこからの水を中心に、
古くから手を取り合い暮らしてきた住民の結束は今も固く、
盆行事は地区を上げて行うのが習わし。
読経を合図にかがり火を囲む踊り手。初盆を迎えた者の名が一人ずつ呼ばれ、供養の念仏踊りが始まる。
小さな町に響き渡る、死者を弔う鼓の音。
大切に守られてきた踊りを、写真家・宮澤正明さんが見守る。